情報提供が訪問者を逆に惑わせる?士業の即決型ホームページを再検討

ここに決めた!

士業の営業用ホームページ(ウェブサイト)の中でも、訪問者がすでに「依頼したい!」「早く業務に着手してもらいたい!」と考えてアクセスしてくるサイトでは、親切な情報提供が訪問者を逆に惑わせることもあります。

比較的単価の低い業務や、短い期間での解決が前提となる業務、多忙な客層の多い業務では、ウェブサイトも即決型に特化して作らなければ、ある程度の反応を常に逃す事態に陥る危険もあります。

必要最低限の情報を提供して補足情報は後回し

誰が、どんな内容(料金)で、いつまでに、何をしてくれるから、どこに連絡したらよいのか。

この5つさえ短時間で把握できれば、業務依頼に至る可能性が高い業務であれば、細かな情報やフォローは後回しにして、必要最低限の情報をわかりやすく、かつ一画面目で表示させてしまうほうが、訪問者の負担軽減になり反応率が上がります。

この場合、一般的なウェブサイトの作り方や構造では、無駄な要素や邪魔になる要素が多くなりがちです。そのため、各要素、逐一「ほんとにこれ、必要かな?」と再検討し、不要と判断すればごっそり削除してしまいましょう。

ヘッダーのナビメニューは必要か?

たとえば、ウェブサイト上部に表示されることの多いナビゲーションメニュー。これ、必要でしょうか?

ほかのページに移動させることが、訪問者の依頼を曖昧なものにさせるのであれば、ナビゲーションメニューは取り払ってしまうほうが反応率向上に貢献することになります。

ナビゲーションメニューを無くしてしまうと「では最低限必要な事務所案内やお問い合わせフォームは、どうするの?」と思われるかもしれません。が、これらはトップページの中間や下部に(別ページへのリンクではなく)直接情報を載せてしまいます。もう少ししっかりとフォローしたいときは、ページ最下部からリンクを張ることで対応が可能です。

サイドメニューは必要か?

上部のナビメニューと同様に、サイドバーとして左か右に表示されている、各個別ページへのリンクメニュー。これ、必要でしょうか?

ナビメニュー同様、ウェブサイト内を移動させることが訪問者の迷いを生じさせるくらいなら、いっそメニュー自体を取っ払ってしまって、チラシのように一枚ものとして構成するほうが、内容をしっかり読んでもらえる可能性が上がることも考えられます。

サイドメニューは左側でいいのか?

「いや、それでも理由あってサイドメニューは配置しておきたい」という判断であれば、それで構いません。しかしサイドバーの位置は、左側でいいのでしょうか?

繰り返しになりますが、即決型ウェブサイトはテンポよく「 誰が、どんな内容(料金)で、いつまでに、何をしてくれるから、どこに連絡したらよいのか」そして「他の人も利用している」こと、「あなたも利用したら便利であること」が表現できていれば、電話やメールでの問い合わせに至りやすいものです。

したがって、本文を読んでもらうことが主となることも多く、先に目がいく左側にサイドメニューを置くことは、本文への誘導の妨げになる可能性もあります。

メニューを右に移動してみて、ヒートマップなどで変化をA/Bテストしてみることで、反応率を向上できる可能性があります。

「そもそも」からの制度説明は必要か?

ページに訪問してすぐ、「そもそも」などと制度の説明が始まってしまうと、ホームページの訪問者は「そんなことは知ってる」とイライラを募らせて離脱する可能性があります。

取り扱う業務の規模や緊急性を考慮の上で、「そもそも」で制度の説明に触れるかどうか、触れるとしてその文章量をどうするかについては、バランスが取れるように調整を図るほうがよいです。

「SEO対策だから」と情報の提供を増やす方向に傾きがちの士業さんは、この「そもそも」付近により注意を要します。

ページ途中に問い合わせへの導線はあるか?

即決型ウェブサイトは、いわゆる「ランディングページ」(ここでは入口ページという意味ではなく、チラシのような(ほぼ)一枚もののウェブサイトのこと)の形態に近くなりますから、どうしても下に長くなります。

したがって、要所要所で問い合わせへの導線、つまりお問い合わせバナー等を配置しておかないと、いざ依頼しようと思っても電話番号すら探せなくなってしまいます。

あまり配置しすぎると営業色が強く敬遠される要因ともなりますが、適度な間隔をおいて、流れを阻害しない範囲で複数のお問い合わせへの導線は確保しておくほうがよいでしょう。

ページ最下部まで移動したときの情報は?

下へ長い形態になるということは、読み終わった訪問者は上へ戻りにくい状況に至っています。(スクロールバーやキーボードの上矢印で、画面をスクロールさせれば戻りますが、訪問者にとっては1クリック、1打鍵も面倒に感じるものです)

そこで、最下部に至ったときも、最上部と同様、必要情報がダイジェストにまとまっていて、かつ、お問い合わせへの導線(たとえば、お問い合わせフォーム自体)もある状態にしておくほうが、結果としての反応率は向上することが多いです。

必要情報がトップページに集約されているか

以上のように、士業の即決型ウェブサイトでは、それ以外の業務ウェブサイトとは異なって、コンテンツとしてページを多数追加してフォローするよりも、トップページのみに情報を集約してしまうほうが、依頼可能性を高めることがあります。

そして、この即決型ウェブサイトを採用するとき大事なのは、

  • 最初の画面内(ファーストビュー)だけで、主要な情報がすぐ確認できること
  • ナビメニューやサイドメニューは、本当に必要なのか再考すること
  • ページの途中、途中で、お問い合わせへの導線を用意すること
  • ページ途中で事務所や代表者なども簡単に紹介してしまうこと
  • ページ最下部に至ったときも、その画面内で主要な情報が確認できること
    (メールがゴールなら、お問い合わせフォーム自体も設置してしまうこと)

以上を検討し、即決依頼までのながれが最適化されていることです。

ウェブサイトへの訪問者はリスティング広告活用が前提となる

補足になりますが、このようにトップページのみのチラシ型で他に何のページも準備しないウェブサイトを活用する場合、検索結果(自然検索)からの訪問者は期待薄となりますので、リスティング広告に回す資金は確保しておかなければなりません。

「さすがにリスティング広告からのみはつらいな」という判断であれば、トップページのみ、前述のようにしっかりと要素の検討を行ったうえで、それ以外のページについては一般的なウェブサイト同様に制作するという折衷案的な方法もあります。

貴事務所や取扱業務の状況に応じて。いずれかの形式を検討してみるのもよいと思います。

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IWAMOTO

代表取締役風デザイン株式会社
士業事務所のウェブ集客・活用のコンサルティングと営業用ウェブサイトの制作に14年超携わっています。 クライアントは行政書士、社労士、司法書士、税理士、弁護士等の士業事務所さんで、日本全国、幅広く対応中。

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