ある程度のページ数が既に存在するウェブサイト(ホームページ)では、新規にページを追加するのではなく、既存ページの定期的な増補・改訂でも活性化を図ることができます。
士業さんのウェブサイトはその時々の制度や法律について触れている記事が多いので、増補・改訂していくことはウェブサイト運営上、他業種と比較しても重要な位置づけとなります。
ページを更新すると、その更新日時はデータとして(ページ上で確認できる、できないに関わらず)保存されます。頻繁に更新の入っているウェブサイトであれば、情報がアップデートされている可能性も高く、また改修を続けることでそのページの滞在時間も延びるため、SEO的な観点からも非常に有力なサイト活性化の方法です。
にもかかわらず、士業事務所のウェブサイトでは新規のページ追加やお知らせ更新ばかりに時間を割いて、既存ページの増補・改訂は後手後手に回っているケースが非常に多いです。
公開済みのページをコンスタントに増補・改訂するメリット
あなたの事務所のウェブサイト、既に公開済みのページを定期的に読み直していますか?
書いた直後の記事は客観的に読むことが難しいですが、1ヶ月以上経過した記事なら、かなり客観的に読むことができます。
不足しているところや流れがぎこちないところなどに、気づくことも多いのではないでしょうか。
客観的に読めることで誤りや不足に気付きやすくなる
誤字や脱字といった小さな間違いもそうですが、やけに回りくどい説明をしていて分かりにくい部分があったり、「この後の文章の流れはこういう風になるのだろう」と思って読み進めたら、妙にぎこちない流れに行き当たって我ながら面食らうということも多いはずです。
そういった問題点があれば、その都度、言い回しを変えたり文章の流れを良くする改訂を行うことで、ウェブサイトの訪問者がよりスムーズに読み進められるように配慮します。
また、制度や法律の改正が生じたことにより、内容が現状と合わないページについては、一部を差し替えるか、全体を新たに書き直すことになります。
※ちょっと細かくなりますが、この際、制度が大きく変わって現行制度に全く合わなくなったページは、上書きして書き直すのではなく「このページの内容は何年何月何日までのものです」等の注意書きを朱書きするなどして本文も残し、新たに別ページを用意して新制度に触れるほうが無難です。
さらに、公開してから半年以上が経過しているページなら、その間に積んだ業務の経験によって、触れることができる話題も増えているはずです。既存ページにうまく盛り込めるようなら、もちろん守秘義務には注意しつつ、抽象化・パターン化するなどして増補・改訂を図りましょう。
情報提供に傾きすぎているページは相談風味を加える
本来の意味での増補・改訂的な作業と並行して、もしその公開済みのページがあまりに情報提供的すぎる内容、用語解説的すぎる内容であった場合は、全体の文章を「相談風味」に修正を図ることで、訪問者に「この事務所に相談している」雰囲気を持ってもらうように修正を図ります。
詳細は既に触れましたが、単に用語や制度の解説を行う手引きとしてのページでは、ウェブサイトを設置した意味が乏しいからです。
公開済みのページを増補・改訂する前にアクセス解析を確認
既存ページの増補・改訂ですが、ページに手を入れる前にアクセス解析のデータを1項目、念のため確認しておきましょう。
アクセス解析、設置されてますか?まだの士業さんは、以下のページを参照ください。
確認しておきたいのは、アクセス解析のデータのうち「ランディングページ」という項目です。Google Analyticsの場合は、左メニューの「行動 > サイトコンテンツ > ランディングページ」に表示されるデータです。
ランディングページというのは、そのウェブサイトへの訪問者が検索結果などから最初に訪れた「入口ページ」です。この項目を確認するのは、誰も訪問していないような既存ページに増補・改訂を図るよりも、入口としてアクセスを集めている既存ページがあるなら、そのページから増補・改訂を図るほうが反応率が変わりやすいので効果的だからです。
また、もしかなり多くのアクセスを集めているランディングページがあり、そのページ内容から「このページを経由して相談や依頼の電話がかかってきているな」という感触をある程度得られるのであれば、ページ内容の大幅な刷新は逆効果になる危険があるので、この場合のみよく考えて手を入れていく必要があります。
あるページが検索結果の上位に表示されていることで業務受注に繋がっていたのに、そのページを大幅刷新してしまったことで順位が急降下してしまっては、本末転倒ですから。
写真や図の配置だけでも反応率が変わることも多い
もし、既にそれなりの反応がある公開済みのページがあって、文章面で大幅に手を入れることに躊躇する場合は、「文字ばかりで分かりにくい印象になっていないか」という視点から再確認を図るのがおすすめ。
写真や図表を挿入して、全体的な印象を分かりやすくすることはできないか、ビジュアル面からの改善を図るだけでもさらなる反応率上昇の効果が期待できます。
訪問した直後のページが文字だらけでは、有益な情報が記載されていても「なんだか難しそう」と直帰してしまう訪問者が増えてしまいます。そのため、ページ序盤に分かりやすいイメージの図やイラスト、イメージ画像を配置できないか検討してみてください。
記事の増補・改訂の強さを知る士業事務所は少ない
以上、今回は既存ページの増補・改訂について触れました。
序盤でも触れましたが、既存ページの増補・改訂は、思いの外、検索エンジン対策になることが多いです(短期に効果は期待しにくいですが、中期・長期ではかなり違ってくるはずです)。
コンスタントに増補・改訂を行っていくことは訪問者・検索エンジン両面から効果が期待できるので、作業的には地味ですがかなりオススメです。
にもかかわらず、公開済みのページに対する増補・改訂作業の強さを知らない士業事務所さんは非常に多く、また知っていても新規の記事公開に比重を置いて増補やリライトを行わない士業事務所さんのほうが多くを占めます。
公開済みのページを増補・改訂していく作業をしっかりとウェブサイト更新のルーチンワークに取り入れることができれば、それだけでも大きなアドバンテージとなります。
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