「事務所案内だから事務所情報を載せる」ではウェブからの反応を得にくい

士業事務所の総合ウェブサイト(いわゆるコーポレートサイト)でも業務特化型ウェブサイトでも、「事務所案内」のページは渋めの存在感ですが、実はウェブ営業上かなり重要な役割を果たします。ここでしっかり訪問者を接客・応対できるかによって、最終的なお問い合わせの率がかなり変わるといっても過言ではありません。

ところで、念のための確認ですが、事務所案内ページをウェブサイトのよく分かる場所に配置していますか?

士業さんのウェブサイトではサイドバーなどに顔写真や事務所の住所が記載されていることも多く、わざわざ独立した事務所案内ページを作っていないというケースも多く見受けられます。が、サイドバーでの事務所情報の告知だけでは不十分です。もし事務所案内ページを未作成のときは、分かりやすいメニューなどに追加することをオススメします。

事務所案内ページは訪問者の最後のひと押しとして機能

士業ウェブサイトのアクセス解析を確認すると、電話やメールなどのアクションを起こしてくれる訪問者には一定の行動パターンが見て取れます。典型的なのは、次のような行動パターンです。

  1. 検索エンジンから個別ページへ訪問する
  2. ページ内の文章を読んだ後、他のページにも数ページ目を通す
  3. トップページへ移動して全体的なサービス内容や雰囲気を確認する
  4. 事務所案内ページに移動して確認する
  5. お問い合わせページへ移動してメール(または電話)

相談・依頼に繋がりやすい訪問者の行動パターン

士業事務所ウェブサイトの場合、訪問者の流入がトップページを起点とすることは稀で(リスティング広告からトップページへ流しているなら別です)、通常は特定のキーワードで検索して個別ページから流入してきます。

そしてその個別ページに自分の悩みや不安が解消される(であろう)文章が用意されていれば、他のページも数ページ確認した後でトップページへ移動して「いったい自分は何のウェブサイトを見ているんだっけ?」という確認を行います。

その後トップページに目を通しながら「なるほど、自分の悩みや不安は士業さんのサービスを活用することで解決が図れる類いのものなのだ」という認識を形成しつつ、「ではこの事務所に頼むとしたら、雰囲気はどんな感じなんだろう?」「士業さんはどんな人なんだろう?」「どこにある事務所なんだろう?」などの思いで事務所案内ページへ移動します。

会社概要と事務所案内は役割が違う

この行動パターンを踏まえると、ウェブサイトを営業ツールとして活用するなら、事務所案内ページは株式会社などの情報を掲載する会社概要ページではなく、接客・応対をページ上で先回りして行う「ウェブ上の士業事務所出張所」だと捉えるほうが適切です。

訪問者は事務所の情報自体が知りたいというよりも、事務所情報を通じてこの事務所に頼んでもよいという安心(電話・メールというアクションを取ってよいという自分への承認)を得たいと思って事務所案内ページを見ているはずです。

そのような心境の訪問者に対して、事務所案内ページに事務所名や所在地、電話番号、代表者氏名や士業登録番号などがまとめられた表が掲載されているだけでは、「意外と近いところにあるな」など所在地から若干の安心を得ることはできるかもしれませんが、アクションを起こしてもらうための最後のひと押し(安心材料)としての機能がほとんど期待できません。

実際、事務所案内ページを充実させると、訪問者のページ滞在時間は長くなります。それだけしっかり読んでくれるページに、単なる情報列挙だけでは本当にもったいないですよね。

事務所案内ページは士業事務所のウェブ出張所である

認識として、事務所案内ページは単なる概要ではなく士業事務所のウェブ出張所と捉えるほうが、相談・お問い合わせというアクション率の向上に繋がりやすいです。

事務所案内ページをクリックした瞬間から、既に事務所に招き入れている。事務所として接客・応対が始まっている。そして事務所や士業さんの雰囲気を十分に感じ取ってもらい、既に直接相談したような気分を味わってもらう。

そんな事務所案内に近づけるほど、訪問者に「もうこの事務所に相談するしかない!」と思ってもらえるはずです。

ウェブサイト全体での接客・応対へ繋げる

本当は、この接客・応対の姿勢はウェブサイト全体で醸し出すべき問題です(ウェブサイトの支店化)。数ある競合ウェブサイトではなく、なぜ貴事務所に頼もうと思うのか。多くの場合それは「情報が詳しく書いてあるから」ではなく(それも含めて)「この事務所は安心できる雰囲気があるから」です。

(この話題に絞ってセミナーを開催したことも)

とはいえ、サイト全体をその方向に持っていくのは手間と時間がかかります。次善の策として、ウェブサイト訪問者の行動パターンで最後のひと押しとして機能しやすい「事務所案内」ページでは、少なくとも接客・応対をしっかりしておこう。今回はそういうお話です。

事務所案内だから事務所の情報を記載しておく。確かにそうなのですが、ウェブ営業を軌道に乗せるためには常にウェブサイト開設の意味に立ち返って「それ以外の意味・効用」についても視野に入れていかないと、なかなか競合ウェブサイト群から1歩先へ抜け出すことは難しいです。

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営業用ウェブサイトの制作や集客・活用のコンサルティングに10年超携わっています。 クライアントさんは主に行政書士、社労士、司法書士、税理士、弁護士等の士業事務所さんで、士業サイトの制作実績は現在約500サイト。

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